引っ越しの挨拶――きちんとしておきたいと思って出向いたのに、まさか怒られてしまうなんて…。そんな経験をされた方が意外と多いようです。この記事では、「なぜ怒られてしまったのか」「どうすればトラブルを防げたのか」を具体的な事例とともに紹介します。
引っ越し前後に不安を感じている方にとって、少しでもヒントになる内容をお届けします。
挨拶したのに怒られた…これって非常識だったの?
丁寧に挨拶したつもりなのに、まさかの拒絶反応――。
実は、引っ越し挨拶には「常識」のつもりが裏目に出るケースもあるのです。
よくあるトラブル事例
引っ越し挨拶で怒られてしまった背景には、相手の感じ方や地域の慣習の違いが影響していることがあります。
- ドアノブに粗品をかけておいた →「気持ち悪い」と思われた
- ポストに挨拶文と粗品を入れておいた →「勝手に入れられて怖い」
- 夜間に訪問してしまった →「非常識」と怒られた
- 何度もしつこく訪問 →「迷惑です」と拒絶された
現代は特に、防犯意識やプライバシー意識が高まっているため、善意の行動が裏目に出ることもあるのです。
引っ越し挨拶で怒られないための5つのポイント
挨拶をしないことで「非常識」と思われる一方、やり方を誤ると「怒られる」。難しいバランスですが、事前にいくつかのコツを押さえておけば、トラブルの多くは防げます。
①粗品は控えめに、清潔感を意識して
粗品は気をつかうポイントですが、高価すぎると逆に気を使わせてしまうことも。
洗剤やラップ、タオルといった実用品で、清潔感のあるものが無難です。
ちなみに筆者も、以前引っ越してきたご夫婦からご挨拶をいただいた際、いただいた粗品は特別なものではありませんでした。でもそれよりも「夫婦で丁寧にご挨拶してくださった」ことがとても嬉しく、私たちも夫婦でお返しのご挨拶をしたものです。
②タイミングは「引っ越し当日~1週間以内」が目安
挨拶はなるべく早めに。
遅くなると「今さら?」と相手に構えられる可能性があります。土日や日中に訪問するのが理想的で、早朝や夜間の訪問は避けましょう。
③相手の在宅をさりげなく確認(ポスト投函は最終手段)
ピンポンを鳴らしても出られない家もあります。
そんなときにポスト投函で済ませてしまうと、「一方的」と受け取られることも。できれば在宅を確認し、対面で一言添えるのがベストです。
④不在時は丁寧な手書きメモを添えて
どうしても会えなかった場合は、挨拶状に手書きの一言を添えて、再訪の意思を示すと誠意が伝わります。
「○○号室の〇〇と申します。お会いできず失礼しました。また改めてご挨拶させていただければと思います」などの文面がおすすめです。
⑤無理に会話を広げようとしない
好印象を残したいとつい話し込んでしまいがちですが、初対面では「長話は避ける」のもマナー。
にこやかに一言だけ挨拶して、サッと引き上げるのがスマートです。
引っ越し挨拶にまつわる「よくある誤解」と注意点
引っ越し挨拶に関する疑問や戸惑いも多く聞かれます。ここでは、よくある誤解と対応方法をまとめました。
Q.「引っ越し挨拶しないと非常識?」
昔ながらの価値観では「挨拶しない=失礼」とされがちですが、
最近は「挨拶されるのがイヤ」という方も一定数います。特に都市部やオートロックマンションでは「不要」と考える人も増えています。
Q.「置いてあった粗品が返された…」
非常にショックな出来事ですが、宗教的な理由や、潔癖傾向などの個人的な事情が背景にあることも。あまり深く気にせず「そういう方もいる」と割り切るのが良いかもしれません。
Q.「どこまで挨拶すればいい?」
一般的には両隣・上下階・管理人(または大家)までが基本の範囲です。
ただし、子どもがいる家庭など、音が響きやすい場合は、少し広めに挨拶するのが無難です。
まとめ|“怒られない引っ越し挨拶”は「相手目線」がカギ
引っ越し挨拶は、やり方次第で「温かい出会いのきっかけ」にも「嫌がられる火種」にもなってしまいます。
だからこそ、相手の立場や気持ちを想像することがいちばん大切。
私自身の経験としても、丁寧に挨拶されると嬉しいものです。言葉より、気持ちがちゃんと伝わる。
新しいご近所づきあいが、心地よいものになりますように。