「わこつ」は本当に死語？その意味と現状を徹底解説

「わこつ」という言葉を聞いたことがありますか？かつてネット配信の文化とともに広がったこの言葉ですが、最近はあまり見かけなくなりました。

この記事では、「わこつ」の意味や由来、なぜ使われなくなったのか、そして本当に死語なのかを詳しく解説します。また、過去のデータや現在のネット上の使用状況を分析しながら、「わこつ」の未来についても考察します。

「わこつ」の意味とは？

「わこつ」という言葉を聞いたことがありますか？

ネット配信文化が発展した中で生まれたスラングで、「枠取りお疲れ様」を略した表現です。もともとはニコニコ生放送（以下、ニコ生）で使用されていた言葉で、配信者が放送枠を確保した際に、リスナーが労いの意味を込めてコメントする習慣がありました。

ニコ生では、配信者が枠を確保することが一般的な流れであり、その際にリスナーが「わこつ」とコメントをすることで、配信開始の合図としての役割も果たしていました。この言葉は、ニコ生特有の文化の中で親しまれ、配信者とリスナーとの間に独特の一体感を生み出していました。

また、配信の開始直後だけでなく、リスナーが後から配信に参加した際にも「わこつ」とコメントすることがありました。これは、視聴者同士の挨拶としても機能し、新たに参加した視聴者が配信の雰囲気に馴染みやすくする役割を果たしていました。

さらに、「わこつ」には単なる挨拶だけではなく、リスナーが配信者を応援する気持ちを込めた意味合いも持っていました。そのため、配信者によっては「わこつ」のコメントに対して感謝の言葉を返すことが一般的でした。

「わこつ」は2007年頃のニコ生が誕生した時期に使われ始めました。

当時のニコ生は、今とは異なり放送枠の確保が非常に困難で、無料会員は限られた枠しか取れませんでした。そのため、枠を確保すること自体が一種の努力の成果であり、視聴者はそれを**「枠取りお疲れ様！」**という形で称えていたのです。

しかし、「枠取りお疲れ様」をそのまま略すと「わおつ」になりそうですが、「わこつ」となったのは、発音のしやすさや語感の良さが理由と考えられています。

この言葉は、やがてツイキャス、YouTubeライブ、ふわっちなどの他の配信サービスにも広がり、単なる挨拶として定着していきました。

「わこつ」はかつてニコ生を中心に広く使われていたネットスラングですが、近年ではその使用頻度が減少していると指摘されています。しかし、完全に消えたわけではなく、一部の配信コミュニティでは依然として使われています。本章では、その使用状況の変化と現状について詳しく解説します。

近年、「わこつ」を耳にする機会が少なくなってきたのは事実です。いくつかの理由が考えられます。

ニコ生の衰退： YouTubeやTwitchの台頭により、ニコ生の利用者が減少し、そこで生まれたスラングも自然と使われなくなりました。
配信環境の変化：昔は配信枠の確保が困難だったため、わざわざ「お疲れ様」と労う文化がありました。しかし、現在は無料で自由に配信できるプラットフォームが増え、「枠取り」に関する苦労がなくなったことで、「わこつ」を使う必然性が薄れてきました。
新しいスラングの誕生：「おつ」「お疲れ」「乙」「草」「GG」など、よりシンプルで汎用性の高いスラングが増え、「わこつ」は相対的に使われなくなりました。

Googleトレンドなどの検索データを調査すると、「わこつ」という単語の検索数は年々減少傾向にあります。一方で、YouTubeやSNS上では、特定の配信者のコミュニティ内で依然として使われていることが確認できます。

また、X（旧Twitter）では「わこつ」のツイート数は減少しているものの、「懐かしい言葉」として言及されることが増えているのが特徴です。

「わこつ」が完全な死語になったわけではありません。

つまり、広く一般には使われなくなったものの、一部の人々の間では今も残っている「半死語」といえるでしょう。

「わこつ」は、配信者が枠を確保した際に、視聴者が労いの意味を込めてコメントする言葉です。使い方としては、配信が始まった直後に「わこつ！」と投稿するだけでOKです。

例：

配信者側は「わこつ」と言われたら、感謝の気持ちを込めて返答します。

例：

「わこつ」と似たような使われ方をするネットスラングには、以下のようなものがあります。

「うぽつ」：「アップロードお疲れ様」の略。動画投稿者が新しい動画をアップロードした際に、視聴者が感謝や労いの意味を込めてコメントする。
- 例：「うぽつです！」、「新作うぽつ！」
「いちこめ」：「一番目のコメント」の略。動画や配信に対し、最初にコメントを残したことをアピールする言葉。
- 例：「いちこめゲット！」、「いちこめおめ！」
「はやこめ」：「早いコメント」の略。特に一番乗りではなくても、素早くコメントしたことを強調する。
- 例：「はやこめ成功！」、「はやこめ！通知来た瞬間見に来た！」
「おつ」：お疲れ様の略。配信終了時や作業完了時に使われる。
「草」：笑いを意味する。元々は「ｗｗｗ」の略語。
「GG」：Good Gameの略で、ゲーム配信などで試合終了時に使われる。