習い事や楽器などのレッスン料を直接手渡しで支払う際、エチケットを守ることは大切です。
とくに、伝統芸能の分野では、礼儀作法が重んじられています。
全ての講師が厳しく求めるわけではありませんが、基本的な振る舞いは理解しておくべきです。
礼儀を無視すると、気がつかないうちに失礼な行動を取ってしまい、教師を不愉快にさせたり、自分自身が恥ずかしい思いをする原因となります。
時代とともに、レッスン料の支払い方法をキャッシュレスや銀行振込に移行する教室も増えてきたようですが、現金での手渡しがまだまだ主流です。
教える側と学ぶ側の双方が快適に感じるためにも、レッスン料を封筒に入れて手渡す基本的なエチケットを覚えておくことはとても大切です。
封筒には月謝だけ入れればよい
月謝は、基本的に手渡しですので、封筒の表書きは必要ないと思います。
ただ、先生の中には「金額や、名前は書いてほしいと」いわれる方もいます。
一番いいのは、「お月謝はどのようにお渡しすればよろしいですか」と、直接先生にお尋ねすることです。
聞くことは、エチケット違反でもありませんし、聞かれて嫌な思いをされる先生はおられないと思いますので「これらのことを書いておいてください」と教えてもらえるはずです。
レッスン代は裸でなく封筒に入れよう
支払いをする際、現金は直接見せないようにすることが基本です。そのため、レッスン料は適切な封筒にしっかりと入れるべきです。
どのタイプの封筒を使用すべきか、また、封筒を使ってレッスン料を手渡す際の礼儀作法について、ここで詳しく説明します。
レッスン代を入れる封筒の種類
レッスンの支払いに適した封筒は、シンプルな白い無地のものが最適です。カラフルなものや郵便用のマークが付いた封筒の使用は控えましょう。
さらに、中身が見える透明または薄手の封筒は、中に入っているお金が外から見えてしまうため適していません。ですので、控えめな白い封筒が理想的です。
封筒自体に書く内容は特になく、無記名でも問題ありません。ただ、複数人でレッスンを受ける場合など、区別が必要な状況では、封筒の裏に自分の名前を記載するとスムーズかもしれません。
手渡しなら封筒には何も書かなくていい
レッスン料の封筒に記載事項が不要な理由は何でしょうか?その答えは、直接先生へ支払うからです。
手渡しで支払うため、封筒にはレッスン料であることや支払う人の名前を書く必要がないのです。
また、レッスン料は通常、毎月一定であるため、特に明記する必要はないのが普通です。
ただ、これは個別または少数の参加者がいるクラスの場合に限られ、大人数のクラスでは、封筒に内容を記す必要が出てくることがあります。その点について、詳細をお話しします。
レッスン代の封筒に記載が必要な場合
レッスン代の封筒には通常、特に記述することはないのですが、状況によっては記入が求められることもあります。
生徒数が多い場合
グループレッスンや生徒が多いクラスでは、先生が複数の支払いを一度に管理する必要がでてきます。
このような状況では、先生が後で確認する際に、誰からの支払い分であるかを明確にしておく必要があります。
記入すべき内容は、「御月謝(レッスン料)」と「氏名」です。
本人以外から渡す場合
何らかの理由でレッスンを休む時、他の人に支払いを頼むことがあるかもしれません。
その際は、自分が直接渡すことができないため、封筒に必要な情報を記載しておく必要があります。
書くべきことは、「御月謝(レッスン代)」と「氏名」です。
さらに、「今月もよろしくお願いします」といった短いメッセージを添えると、より礼儀正しい印象を与えます。
他の人から渡してもらう場合には、封筒はしっかりと封をすることが大切です。
これにより、不要な誤解を避け、紛失防止にもつながるので、注意しましょう。
レッスン代が毎月変わる場合、特別な支払いがあるとき
月額のレッスン料が一定でない場合や、別途支払い金が生じたときなどには、金額を明記することが求められます。
特に華道の分野では、花のコストが変動するため、レッスン料が月によって異なることが一般的です。
この状況を考慮して、「月謝」「氏名」「料金」の各項目を記載することが適切です。
先生が内容をチェックする際に、これらが明記されていれば、確認作業が容易になり、非常に助かります。
また、生徒それぞれでレッスン料が異なる場合には、その旨も忘れずに記載しましょう。
レッスン代を封筒に入れる場合お金の向きは?
レッスン料を封筒に入れる際には、正しい方法で入れます。
レッスン代は、紙幣を以下の手順に従って封筒に入れます。
初めに、各紙幣を種別に応じて整理し、肖像画が描かれている面を上にします。
次に、千円札や五千円札などを種類別に分け、額面が大きいものから順に表面を上にして重ね、最後に小額の紙幣を下に置きます。
封筒に入れる際には、紙幣の表面が封筒の表側に来るようにし、肖像画が描かれている面が封筒の開口部に向かうように納めます。
レッスン代にシワシワの紙幣は使わない
学ぶ際に「新しい紙幣を使う必要がある」とのアドバイスを受け、常に新鮮な紙幣を用意していた音楽学校の教師。
礼儀として、新しい紙幣を使用することが推奨されます。 しかし、それを重視する人もいれば、そうでない人もいます。
それでも、しわが寄った紙幣を受け取るよりも、綺麗な紙幣が手渡される方が心地よいでしょう。
銀行で新しい紙幣に交換する必要まではないですが、清潔な紙幣を封筒に入れてお渡しするのが先生へのエチケットです。
レッスン代の渡しかたでエチケット違反とは
レッスン料を封筒で渡す際には、避けるべきいくつかのことがあります。
これらの知識がない場合、無意識のうちに非常に無礼な行動をとってしまうことになります。
直接手渡しで支払いを行っている方々には、ぜひ注意していただきたいです。
支払日に遅れない
月謝の支払いは指定された日に確実に行う必要があります。様々な手渡しのエチケットが存在しますが、守るべき最も重要なルールです。
期日通りに支払わなければ、いかに丁寧に手渡しをしても価値がありません。
多くの場合、習い事の月謝は次の月の初めまたは前月の終わりに前もって支払うことが一般的です。
支払いが遅れるのは、非常に無礼な行為と見なされます。
さらに、支払いが遅れれば遅れるほど、自分の気持ちもますます不快になるでしょう。
支払いを怠る生徒がいると、先生は困難を感じながらも、料金を請求しなければならない状況になります。
月謝を直接手渡しするこのシステムは、どこかで双方の信頼に基づいて機能しています。
だからこそ、その信頼を裏切る行為は避け、常に心にとどめておくべきです。
現金をそのまま渡す
直接財布からお金を取り出し、手渡しする行為は、エチケットに反するものです。
レッスン代の支払いは、他人に現金が見えることなく渡すのが鉄則です。従って、支払いは、一律に封筒で行われるべきです。
さらに、各生徒のレッスン料が異なることがあるため、現金のやり取りを直接的に行うことは避け、控えめなやり方を心がけるべきです。
お釣りを求める
正確な金額のレッスン料を用意することは基本中の基本です。教師におつりを要求する行為は、完全にマナー違反と見なされます!
さらに、受け取る側に不便をかけないよう、細かいお金を使うのは避けるべきです。 たとえば、5,000円のレッスン料を支払う際には、五千円札一枚を使用するのが理想的です。千円札を複数使用することは、望ましくありません。
片手で渡す
レッスン料の支払いは、敬意と感謝を示す行為として行いましょう。 封筒は両手でもち、「今月もありがとうございました」と感謝の気持ちを込めて礼儀正しくお渡しすることがエチケットにかないます。
レッスン代を渡すタイミングは?
レッスン料の支払いは、通常、レッスンの終わりにすぐ行うのが適切です。
特に楽器のレッスンの場合、荷物をまとめたり、アウターを着る前に支払いを済ませるのが理想的です。
教師が「支払いを忘れているのでは?」と感じるような状況を避けるためにも、レッスンが終わるとすぐに、適切なタイミングで料金を手渡しましょう。
まとめ
レッスン料の支払いに際しては、次の点に気を配りましょう:
- シンプルな白い封筒を使用する
- 可能であれば、新しい紙幣を用いるのがよいですが、無理することはありません。シワのついてない綺麗な紙幣であれば問題ありません。
- 心からの感謝を表す
この方法で、礼儀正しく支払いを行います。
金銭の授受はデリケートな問題なので、エチケットを守り、上品に行いたいものです。
ここで述べたエチケットは基本中の基本です。しっかりと心にとどめ、楽しく充実したレッスン時間を過ごしましょう。
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